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こたつねこの勉強部屋

独学の記録。

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情報メディアの活用 レポート

司書教諭 レポート

設題 学校図書館をまかされた司書教諭として、あなたがどのように情報メディアを活用する指導を行えば、情報活用能力の育成や授業の改善につながると思いますか。具体的に考察してください。

 

友達同士でレポートを見せ合い、議論することもできない通信教育。そんな中インターネットで公開されているレポートはとても参考になりました。その恩返しとして、学習の記録として、レポートを公開させていただきます。

※丸写し、転用、引用厳禁です。レポートは必ず自分の言葉で書いてください。

 

 


提出日 2015年8月2日

提出回数 1回

 

 このレポートでは中学校もしくは高校の学校図書館を想定する。つまり、ある程度学習や文章の書き方が身についている年齢を対象にした場合の情報メディア活用指導を考察する。
 まず、学校での情報能力育成の最終目標に「自分が困ったり、疑問に思ったことについて情報メディアを活用することで公表できる形の解決策を手に入れること」を据えたい。この目標を達成するために、ビッグ・シックス・スキルズ・問題解決アプローチ(参考文献2-P28)を参考にした3つのステップからなる指導を考えた。
 1番目のステップは、情報を手に入れる手段と手にいれた情報を公表する際のルールについて指導することである。まず図書館の利用指導を行う。貸出返却の仕組み、資料の配架場所案内、分類記号の読み方といった基本的な内容を教える。特に図書館にない資料の検索の仕方(外部OPACの使い方)、そのリクエスト方法を紹介することに留意したい。普段図書館を利用する生徒でも図書館にない本は利用できないと思い込んでいるものが多いように思う。学校図書館は他の図書館に比べて蔵書数が少ないのが常であるから。生徒の側でも学校図書館を資料検索基地にして積極的に外部資料にアクセスする姿勢を身につけてもらいたい。
 次に情報活用のルールを勉強する。引用と著作権の関係、著作権の仕組みなど、知らない間に違憲行動を行わないよう、具体的な事例を挙げて説明する必要がありそうだ。現在学校で著作権について学ぶ科目は決まっていない。しかし大学に進学し論文を書く上で、中高校時代に著作権について学ぶ時間を設けることは必須であろうと思う。
 2番目のステップはこちらから与えられた簡単な問題を1番目のステップで学んだ方法で解決するための指導である。調べた過程と出展を必ず解答させる。各問題の作成には教科担任に関わってもらうとよいと思う。授業と関係ある問題の方が生徒は解答する意欲がわくだろうし、教科担任にも学校図書館の有益さをアピールすることができるかもしれない。
 例えば「坂本竜馬が暗殺されたのは西暦何年何月何日か」といった解答が決まっているタイプのものから始める。この問題を現代一番早く解決することができるのはインターネットの検索エンジンであろう。もちろんそれで解答を出してもかまわないが、ここで指導しなければならないのは出展を重視する感性である。知恵袋などのQ&Aサイトや個人が運営するwebを引用する生徒には、必ず図書資料や大手辞書サイトなどでの確認をするよう指導する。これは将来社会に出てから必須の感覚であるべきだ。仕事での重要な判断をネット上の不確かな情報源を基に下すようなことがあってはならない。
 次に「英語を速く読むのにはどんな学習法があるのか」というような解答に幅のある問題を出す。さまざまな解答が期待されるが、これも出典を重視し、かつ解答のまとめ方も指導する。人が読んで分かりやすい書き方ができているか。いろいろなタイプの問題が考えられるので、定型化した書き方に縛られる必要はないと思うが、ある程度論理的な流れで執筆できるよう、まとめシートなどを用意して学習させる。まとめシートには「問題、検索について自分で工夫したこと、検索の手順、解答、出典」を箇条書きにできるボックスを用意し、書き込んでもらう。最終レポートを書くときにこのシートを参照にすれば論理的な文が書ける。
 3番目は疑問を自ら発見し、検索し、答えを発見する学習である。このステップの一番難しいところは疑問を発見するというところである。今までの学校の学習では疑問があらかじめ用意されていたため、生徒にとっては慣れない作業を行うことになる。疑問が発見できない生徒には特定の教科から決定するなどわざと制限を加えてやることが助けになるかもしれない。ありえる傾向としては問題を発見してもそれが大きすぎて手に負えなくなるということである(これは卒業論文でテーマを設定する際に筆者自身が教授から指摘された点でもある)。これは包括的なテーマから具体的なテーマに落とし込めるよう導く必要がある。また疑問を提示する際に、すでにある立場の信念を持っており、一方的な資料ばかりを集めてくるという生徒にも注意しなくてはならない。もちろんある種の意見を持っているのはかまわないのだが、最終的にそれを客観的に裏付けてこそ情報メディアを活用する力につながる。そのためには一方的な意見だけでなく、多様な資料を集め、そのなかで自分の主張したい意見を研磨していくよう指導しなければならない。
 これら3つのステップをすべて実行するには時間がかかり、学校の授業速度によっては達成できないかもしれないが、将来情報メディアを積極的に活用していくには少なくとも第2ステップ前半までは指導することが必要だと思う。

 

参考文献
1.根本 彰編著『探求学習と図書館 調べる学習コンクールがもたらす効果』

 学文社 2012年

いろいろな調べる学習が載っている本
2.アメリカ公共教育ネットワーク アメリカ・スクール・ライブラリアン協会 著
  足立 正冶 中村百合子 翻訳

『インフォメーション・パワーが教育を変える!学校図書館の再生から始まる学校改革』 高陵社書店 2003年

海外の情報活用授業の事例が載っている。

講評など
レポートの着想は情報サービス論でまなんだ情報検索法の学習から。そこに参考文献で肉付けをしました。
講評は、OKだけでした。