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こたつねこの勉強部屋

独学の記録。

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児童サービス論 レポート

設題 「読書の楽しみ」が子どもの成長に果たす役割を述べ、児童サービスの必要性を説いてください。そして子どもと本を結ぶために、あなたならどのような働きかけをしますか。具体的に述べてください。

 

友達同士でレポートを見せ合い、議論することもできない通信教育。そんな中インターネットで公開されているレポートはとても参考になりました。その恩返しとして、学習の記録として、レポートを公開させていただきます。

※丸写し、転用、引用厳禁です。レポートは必ず自分の言葉で書いてください。

 

提出日 2015年12月23日
提出回数 4回

 

 

 

1.「読書の楽しみ」が子どもの成長に果たす役割
 読書は書かれている文字を読み解き、言葉を通して内容を理解する行為である。しかし言葉の獲得ができていても、文字を読むことができない子どもには誰かがかわって文字を読んであげることが必要である。
 子どもは想像力が豊かであるため、読書によってすぐ本の中に入り込むことができる。そして本の登場人物となり、いろいろな体験をし、強い感情を呼び起こされる。つまり、子どもは本を読むことで喜怒哀楽、様々な感情を強く抱くことになる。感情を激しく揺さぶられた出来事が長く記憶にとどまるというのは人間の特性であるが、この感情の振幅を伴った読書は心に残る記憶となる。
 逆に言えば強制された感情を伴わない読書は、記憶に残りにくい。子どもたちが自分で読みたい本を自由に楽しめる環境でこそ読書の記憶は蓄積される。
 感情を伴う読書を繰り返すことで積み重なっていく記憶は情(感性)と理(知性)に分けられる。この「知性と感性があいまって、両方から子どもの精神を鍛え」「人間らしい感性を身につけ」(注1)るのに役立つ。
 また読書で得られた知性は思考力、比較力、認識力、判断力などと合わさって子ども1人1人の価値観を作り出す。これは子どもの個性を成長させることにつながる。
 さらに読書の範囲は成長するにつれて多彩になり、物語の本から実用書にまで広がっていく。読書によって自分の興味関心の範囲を判断できるようになり、自分をより深く知るための判断材料を得ることができる。
 このように「読書の楽しみ」によって得られた心の体験は、子どもの内面に蓄積され、人間としての感性を育み、一方で個を形成し、成長させるための力となる。子どもにとっての読書は人間的成熟の重要な糧になるのである。
2.児童サービスの必要性
 児童サービスとは公共図書館が行う子どもの読書を手助けする様々な活動、工夫、配慮、さらにサービスを実施するための「環境づくりや条件整備を含めた総称」(注2)である。児童サービスに必要なものは、施設、資料、人、活動、予算であるが、図書館の環境は充実しているのに、肝心の子どもが本に関心を示さないという問題が起こっている今日、重要なのは子どもの読書を推進するための活動である。
 自治体が運営する公共図書館で児童サービスを実施するのは、読書をする子どもが増えれば子どもの成長促進につながり、それが社会的に有益であると考えられているからである。
 公共図書館には老若男女様々な人が集まる。これら他者と本を共有してつながる喜びを味わうことで子どもは社会を認識し、社会とつながることを学んでいく。これは児童サービスがもつ社会的意義である。
 また読書による喜びを知った子どもは図書館に通いだし、そこに自分の居場所を見つける。
 すると図書館を大事にしようという気持ちが芽生え、決まりや期限を守ろうとする気持ちが生まれる。さらに友達にも利用を勧めるようになり、みんなの図書館を気持ちよく使おうとする。これは公共性を育てることにつながる。
 また、1で述べたように読書それ自体が子どもたちの発達に重要な役割を果たしている。将来を担う子どもたちのために児童サービスが必要であると社会的に認知されているからこそ、自治体は予算や施設を提供してサービスを実施しているのである。
2.子どもと本を結ぶための働きかけ
1)直接サービス
読み聞かせ、ストーリーテーリング、ブックトーク、アニマシオン、レファレンス、乳児サービスがある。
・私の考える働きかけ
読み聞かせなどのお話会に関わるサービスでは、対象年齢やテーマにあわせたものを実施するよう心がけたい。地元の市立図書館では子ども全体対象のお話会に加え、年に数回乳児向けのお話会を新たに開くことになった。調べてみると県立図書館や他の市立図書館では年齢別のお話会以外にも、わらべ歌お話会、科学絵本のみのお話会など様々なお話会が開催されていることがわかった。定期的なお話会を開くことも重要だが、利用児童のニーズに合わせたテーマを探し、目的を絞ったお話会をしたい。
2)間接サービス
本の分類・配架、書架整備、展示・掲示(本をあるテーマに沿って別置する)、ブックリスト・主題冊子目録の作成、本や図書館自体の広報・PRの実施など様々なものがある。
・私の考える働きかけ
 児童コーナーの設置方法に工夫をしてみたい。NDCにこだわらず、わかりやすい言葉で簡潔な配列を考える。分類ごとにイラストなど添えて視覚的にも興味を引く。学校図書館の配置工夫も積極的に取り入れたい。掲示物で実際に見た例では、受験前に合格祈願のダンボール鳥居を設置し、願い事を書き込んだ絵馬を子どもに貼り付けてもらうというものがあった。お話迷路や大型ぬりえなど、本の紹介とはまた別の方面から図書館に子どもが関われるような展示を工夫したい。

 

参考文献
『読む力は生きる力』脇 明子 著 岩波書店 2005年

分かりやすく読める読書の意義についての本。どうして映像(TV)でなく読書が大切なのかについて書かれている。
『読書力アップ 学校図書館の作り方』赤木かん子 著 光村図書 2010年

学校図書館の可愛い飾り付けの仕方など、写真やイラストつきで解説。見ていてわくわくする本。
『サンタクロースの部屋』 松岡京子 著 こぐま社 1978年

著者の図書館勤務にまつわるエッセイ。普通に読み物としても楽しめる。
『幼児期』 岡本夏木 著 岩波書店 2005年

新書。発達理論や教育理論から幼児期を解説する本。読みやすい。
他 地元図書館のホームページを参考にしました。実際のレポートではURLとアクセス日を表記しています。




講評

「書き直すことでこれでよいですね。論文やレポートは最後にしっかりと結論を述べることはとても大切ですね。これで合格です。今後も精進してがんばってくださいね。」