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保育士試験科目「保育実習理論」ー音楽について 2.移調

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前回、全音と半音の話をしました。

 

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ドとド♯の間は半音、ドとレの間は全音(半音+半音)、ミとファの間は半音(間に黒鍵がない)。

さて、音と音の間の関係についてもう一つ言い方があります。

それは「度」という呼び方です。

度とは音程(二つの音がどれだけ離れているかの距離)を表す単位です。

例えばドとドの間に音の隔たりはありません(同じ音だから)。この関係を1度と表します。えー、同じ音で、離れていないんだから0度じゃないの?って思う人もいるかもしれませんが、0度って言葉はありません。音程は必ず1度から始まるらしいです。

 

ドとドの距離は1ド。

ここから考えて、

ドとレの距離は2度。

ドとミの距離は3度。

ドとファの距離は4度。

ドとその距離は5度。

ということができます。

 

ただし、ドとレの間には黒鍵が入る全音の関係になっています。そのため、ただの2度ではなく長2度という呼び方をします。

同じく、ドとミの距離は長3度と呼びます。

長2度=全音1つ分

長3度=全音2つ分

また、ドとド♯の関係は鍵盤が隣り合っているから2度ですが、半音1つ分ですから短2度という呼び方をします。

ミとファも半音1つ分だから短2度。じゃあ、ミとソは?

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ミとソの間は半音1つと全音1つのため、短3度という呼び方をします。

短2度=半音1つ分

短3度=全音1つ分+半音1つ分

 

移調の話。

さて、試験でよく出るのが移調というものです。カラオケで歌っているとき、伴奏のキーが高すぎるからリモコンで音程を下げたりってことありますよね。ピアノでも、楽譜どおりにひいていると子供が歌いづらそうってことがあります。そんなとき、ピアノ上手な先生はさっと移調して、全体の音を低くできちゃうんです。

なぜそんなことが可能なのか。

例えば試験では

今弾いている曲が低すぎるから、長2度音をあげることにする。楽譜矢印の音は鍵盤のソの音を弾くことになる。○か×か。

と聞かれます。

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楽譜の音はラなので、そこから長2度上の音といえば全音1つ分高い音なので、シを弾くことになります。だから回答は×。

ちなみに、移調するときはすべての音を丸ごと移動します。この問題でいえばすべての音を長2度上にあげます。

さて、このようにすべての音を移動させると、この楽譜の音階の名前が変わります。音階というのは音の並びのセットのことです。

ピアノを習うとき、私たちは最初ドから始まる楽譜を習います。ドレミファソラシという並びは実はドをはじめの音(主音)とする、ハ長調という音階です。実は、他にもレから始まる音階やファをはじめとする音階があるのです。

ドを主音とするハ長調(なぜハ長調かといえば、ドの音名がハだから。前回の記事で紹介した音の名前)を、長2度上にあげると主音はドから全音1つ上のレになります。レの音名は二ですから、これはニ長調と呼ばれます。

ただし、すべての音を長2度上げるとすると、ただドの代わりにレ、レの代わりにミ、ミの代わりにファと隣の鍵盤をたたくだけではすみません。

ドレミファソラシの並びをよく見てみると、音の隣同士の関係は「全音全音、半音、全音全音全音、半音」というふうになっています。

つまり、レを主音にし、かつ、音の隣同士の関係を「全音全音、半音、全音全音全音、半音」に保つには、

レ  ミ  ファ♯  ソ  ラ  シ ド♯  レ

  全  全   半  全  全  全  半

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と、シャープを2個使う必要があるのです。
ハ長調以外の調をとっている楽譜は、このように音の間の関係を保つため♯やbが楽譜にくっついています。

シャープがついていく順番は決まっていて、

ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シ

フラットがついていく順番はその逆です。この順番も覚えておいてください。知識問題として問われることがあります。

さて、試験では楽譜のみが与えられ、「この楽譜の調は?」あるいは「この楽譜を短3度上に移調すると、何調になるか?」と聞かれます。

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こんなとき、主音を見抜く方法をご紹介します。一番右の♯はドの位置についています。(楽譜から読み取ってもいいですが、ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シの順番にシャープがつくことを覚えておけばすぐわかります)。

主音は一番右のシャープから半音上の音です(重要)。

また、フラットがつく場合、後ろから数えて2番目のフラットがついている音が主音です(♭1個の場合はヘ長調と覚えてください)。

 

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ここでは、ド♯の半音上の音ですから、レ(音名二)が主音。つまりこの楽譜はニ長調ってことです。これを短3度上に移調するのですから、主音はファ(音名へ)に移動します。つまり短3度上に移調した場合、楽譜はヘ長調になります。

ちなみに長3度上に移調すると、主音はファ♯に移動します。♯は嬰ともいいましたね。

そのため、この調は嬰へ長調になる(はずです)。bが就く音が主音の場合は変を付けます。変ロ長調とか。

 ちなみに、♯一個でト長調、♯2個でニ長調...と丸暗記する方法もありますが、なかなか覚えにくいので、

 

主音は一番右のシャープから半音上の音(重要)。

また、フラットがつく場合、後ろから数えて2番目のフラットがついている音が主音(♭1個の場合はヘ長調と覚えてください)。

 

と公式を覚えておく方をお勧めします。

 

 

ちなみに「全音、半音、全音全音、半音、全音全音」という音階を維持する調を短調と呼びます。こちらは長調にくらべ、若干暗いイメージのする調となっています。

短調長調をよく比較できるのがこちらの動画です。


森のくまさん 長調と短調

 

 

では、音楽理論を学ぶのに参考になるページを紹介して今回の締めとします。

楽典♪音楽理論の基礎 > 音階 > ♯と♭の調号

誰でもわかる!音楽理論

楽典

 

移調について、自信がついたら過去問や問題集でどんどん問題を解いていきましょう。

 

※音楽の専門家ではない筆者が、独学の成果を載せているものです。理論、解説、解答等に間違いがありましてもご容赦ください。勉強する際はテキストの内容とよく照らし合わせてごらんください。

 

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