続いて、貸借対照表の問題を作りました。
あくまで、計算問題として作りましたので、「現実にはこんな財務諸表にならないよ~」という場合はごめんなさい。
こたつねこ社の期末時点での貸借対照表は次のとおりです。(浮いているので、そのままスクロールして大丈夫です。スマホで見ている人は、PC表示に切り替えてください。)
※期首の自己資本は1000で、負債は2000です。
※年間の純売上高(売上値引きや売り上げ戻りを引いた売上高で、損益計算書上の売上)は500でした。
自己資本利益率とは、自己資本でどれだけ利益を上げられたかを測定する値です。
当期純利益÷自己資本(期首・期末平均)×100で求められます。
当期純利益は資本の増加(もしくは減少)によって求められるので、期末資本1500-期首資本1000=500となります。
500÷{(1500+1000)÷2}×100=40%
ちなみに、自己資本利益率は株式の評価でも出てきます。その時は分母と分子を発行部数で割って、1株当たりの当期純利益と自己資本に直して計算します。分母も分子も同じ数で割る=ROEの答えは同じになります。
問2 総資本利益率(ROA)と使用総資本事業利益率(ROA)を求めなさい。なお、営業利益は200、受取利息は50であるとします。
※どちらもROAであることに注意!
当期純利益÷総資本(期首・期末平均)×100で求められます。
総資本とは借入金(負債)+自己資本のことです。
500÷{(3000+3000)÷2}=約17%
使用総資本事業利益率(ROA)
事業利益(営業利益+受取利息や受取配当)÷総資本(期首・期末平均)×100で求められます。
250÷{(3000+2000)÷2}=10%
問3 流動比率を整数の範囲で求めなさい。
短期返済しなければならない負債に対して、短期=1年以内に回収できる資産がどれだけあるかを
表した値です。
流動資産÷流動負債×100で求められるので、1000÷900×100=約111%
ちなみに、100%以上が望ましい値です。
問4 固定比率を整数の範囲で求めなさい。
固定資産(回収に時間がかかる資産)÷自己資本×100で求められ、低いほど望ましいです。
2000÷1500×100=約133%
問5 固定長期適合率を整数の範囲で求めなさい。
固定資産÷(自己資本+固定負債)×100で求められるので、2000÷(1500+600)×100=約95%
自己資本や固定負債のような安定した資金で、回収に時間のかかる固定資産がどれだけ賄われているか表します。100%以下が望ましいとされています。
問6 負債比率を求めなさい。
(流動負債+固定負債)÷自己資本×100で求められるので、1500÷1500×100=100%です。返す必要のない自己資本と、返す必要のある負債の比率を求めるもので、低いほど良いです。
問7 自己資本比率を求めなさい。
自己資本÷総資本(純資産+負債)×100なので、1500÷3000×100=50%です。高いほど健全です。
問8 総資本回転率(回/年)を求めなさい。
※期首の自己資本は1000で、負債は2000です。
※年間の純売上高(売上値引きや売り上げ戻りを引いた売上高で、損益計算書上の売上)は1500でした。
年間の純売上高÷総資本(期首と期末の平均)×100なので1500÷{(3000+3000÷2)}×100=50%
高いほど、効率よく資本を使っていることになります。
問9 総資本回転期間(月)を求めなさい。
総資本回転率の逆数×12で24月となります。
問10 売上債権回転期間と棚卸回転期間(ともに月基準)を求めなさい。
※期首の売掛金は50、受取手形は100、棚卸資産は100でした。
※年間の純売上高(売上値引きや売り上げ戻りを引いた売上高で、損益計算書上の売上)は1500でした。
売上債権回転期間=売上債権(期首と期末の平均)÷年間売上高×12
{(150+350)÷2}÷1500×12=2
棚卸資産回転期間=棚卸資産(期首と期末の平均)÷年間売上高×12なので
(200+100)÷2÷1500×12=1.2
共に短い方が効率よく仕事が回っていることになる。