ごろごろ独学勉強部屋

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統計学・確率論の勉強に使える参考書

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こんにちは。

近畿大学通信教育部で数学教員免許を取る時必要な4科目のうち、もっともレポート提出に時間がかかったのが統計学・確率論でした。

 

問題の難易度としては格段に幾何学の方が高かったのですが、統計学・確率論の方はかなり細かいツッコミ(?)が入るので、何度も再提出をする必要があったのです。問題自体はそう難しいものではないのですが…

 

さて、統計学ですが私が高校生だった時代に比べ格段に需要が上がっているようで、中高生の間でも時間を割く割合が大きいです。

 

実際、数学の中で一番実用的な学問は何かと言われれば、統計学のような気がします。文理どちらの世界でも活躍できるツールといえますので、しっかり統計学を学んでおくというのは良いことです。

それでは社会人が統計学・確率論を攻略するためにお勧めしたい本をご紹介しましょう。

 ①マンガで分かる統計学

 

統計学のイメージをつかむのに最適な本。漫画で話が進むため、細かい理論を学んだり、練習したりするのには向いていませんが日常のどんな時に統計が必要になるのかをさくっと理解することができます。勉強の最初に読んでおくとよいでしょう。ただし途中から概念が難しくなり、説明不足になってきます。ちょっとついていきにくいと感じたら中断して、実践本なり教科書なりに戻って理論を固めてから再挑戦したほうが良いでしょう。

 

②完全独習 統計学入門

 

統計学のイメージをある程度つかめたら、練習あるのみ。この本は簡単な数学の知識のみで、統計学の基礎を練習できる良書です。直感的な例題、現実社会で応用される場面を適時盛り込んでいるので、興味深く読み進められると思います。佛大の教科書もわかりにくいわけではないのですが、若干本が薄い。その不足分をこちらの参考書で補うとよいでしょう。

 

③統計・確率の意味が分かる

 

統計・確率のイメージをつかむという意味では①と同じなんですけど、より数学味が味わえるのがこちら。すでに絶版本みたいですが、難しいことを考えずに統計のわくわくする部分だけを楽しめるみたいな本です。

 

 

「 #保育園辞めたの私だ 」と「#図書館辞めたの私だ」ー保育士か、図書館司書か

このブログでは保育士になる方法とか、図書館司書資格取得のための勉強法などを公開しています。アクセス解析を見ると図書館職員や保育士にあこがれる人はやはり一定数いるんだなーと思います。

しかし、数年前にTwitterをにぎわせたタグ「 #保育園辞めたの私だ 」と「#図書館辞めたの私だ」をみると、どちらも理想と現実の差が厳しい世界だとも言えますね。

さて私はどちらの職業もちょっとだけ体験し、どちらの求人内容も良く検索しています。そこで、今回はいつもの勉強ブログとちょっと趣旨を変えて保育士と図書館司書について比較してみようかなと思います。

 

1.お給料

・保育士

保育士の賃金は安い安いと言われていますが、それは就業場所にもよります。ハローワークのインターネットサービスで検索してみれば分かるかと思いますが、女性が就きやすい職業の中では、まあまあの金額を出しているところもあります。正規の場合は、基本給は安いけれど、ボーナスが高いところもあります。退職金・昇給ありの職場が多いです。とにかく人手不足の職業なので、かなりいい条件で募集しているところも見つかります。地元にいいところがなければ、東京あたりで寮つき・高月給の募集を出す会社も見つかります。正直事務職で就職しようとするより求人表上は高い待遇で雇用してもらえると思います。もちろん、実際現場で求人の条件が守られない場合もありますが。

また、パートタイムや非正規で仕事を探している人にとってもまあまあのお給料がもらえると思います。派遣会社に登録してもやはり人手不足の業界なので高時給をだしてくれたりします。もちろん職場や派遣会社によるのですが、募集が多いのである程度こちらで選別できるんですよね。

・図書館司書

図書館司書の場合、正社員を目指す=公務員を目指すことです。公務員になれば待遇はそれなりにいいといえます。ただし、正規の図書館司書の募集がかかるケースはかなりレア。新卒でもない社会人で、図書館司書への転職を考えている人は非正規の図書館司書の求人を探すことになります。

こちらはたしかに給料安いです。資格もちでもあまり給料に反映されていないと思います。図書館司書の求人は稀なので、給料が安くても人が集まるため、条件も上がりません。求人数が少なければ、給料が安くても妥協して応募してしまうことがあります。特に悩ましいのが、フルタイムで働けない求人が多くあることです。「月15日以内」や「1日6時間程度」、「週4日以内」など働ける時間が制限されている求人はたくさんあります。これではどうしたって稼げません。他にアルバイトをするにしても、図書館は土日が忙しいので、アルバイトでは基本的に給料が高くなる土日に出勤することができないという苦しさもあります。

2.仕事内容

・保育士

ハードです。常に動いていないといけないし、気を抜くと子供が怪我します。正規職員なら行事の準備、書類の作成、会議、研修会など様々な残業にさらされます。非正規でも残業がある場合がありますし、子どもの安全に対し責任が大きいのは雇用体系に関係ありません。残業は給料が発生する職場もありますが、サービス残業が当たり前と思っている園もあります。オシッコがかかる、吐しゃ物がかかるのは日常茶飯事です。潔癖症の人は無理な職場です。力仕事も多いです。子供によく風邪やインフルエンザをうつされるので、医療費もばかになりません。若くても腰を痛めている人、ストレスで退職した人いろいろいます。

・図書館司書

厳密にいえば私は司書として図書館で働いたことはないです。ただ無資格で図書館で働いていた時のことを考えると、仕事内容としては保育士に比べれば楽だと思います。重い本をもつなど力仕事は必要ですが、あまり重い場合はカートを使用するまでのことです。座り仕事も多いですね。良い本を選ぶためには家で本をたくさん読む必要がありますが、これは本好きの人にとってはある意味で残業ではないかもしれません。結局はサービス業なので、来館者に変な人がいればストレスがたまることがあります。「#図書館辞めたの私だ」タグをみていると、正規は定時帰りで非正規は残業していたり、職場環境が凄く悪い図書館もあるようです。

 

図書館ではいろいろなサービスを展開していますので、意欲的に仕事をする人にとってはすごく忙しい職場。一方さほどやる気がなく無難にこなしたいという人(特に非正規の場合は)でもなんとかなってしまうところはあると思います。

 

3.求人数

・保育士

やたらとあります。雇用形態も正規、臨時、パート、派遣と選び放題。少子化なので今後のことはわかりませんが、この先10年ぐらいは引く手数多何じゃないでしょうか。地元にいい求人がなければ全国どこでも探せます。

・図書館司書

まず、正規での募集を見つけられたらそれだけでラッキー。非正規で月10万にもならないような求人ですら応募者が何人もいて、なかなか採用にまで至りません。図書館司書という求人が1つもないこともあります。

 

こうしてみると、もし生活していくための糧を得る=仕事という基準からみると保育士の方が圧倒的に有利なんですよね。ただし、続けられるかというのが問題なんです。図書館司書は非正規の場合は特に、暮らしていけないお給料になりがち。数年で契約の延長ができなくなり、解雇されることも多いようです。

 

私は、正職として保育士になると体と心を壊してしまいそうで、でも非常勤の図書館司書では暮らしていけないので、非正規保育士として生きていこうと思っています。それで、図書館司書の正規求人が見つかったら応募する。あるいは、いつか宝くじを当てて生活費の心配がなくなったら、週4日程度の図書館司書求人に応募したいなーと思っています。

 

洋書多読の話ー再度英語がぐんぐん読めるようになる「タドキスト」を目指す

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通信制じゃなく普通の)大学生のころ、大学院進学を目指していたことがありました。結局、研究室暮らしは向いてない・お金がかかる・文系の院生じゃ将来性がみえないということで、いつの間にか進学断念しました。

 

(その後、通信制大学を渡り歩いて今に至るのですが、大学院に進学して一つの研究をやり続けるよりいろいろな学問を渡り歩いて資格を取っていった方が私にとってはずっと楽しく、やりがいがあることだったと感じています。)

 

しかし大学院進学を目指していて良かったと思えることもあります。それが多読との出会い。

 

文系の院試では英語の文献を読みこなせる力は必須です。センター試験の英語も時間内に読み切るのが結構大変だった私は、どうにか英語のリーディング力を身に着けたいと考えていました。そんなとき、大学生協で出会った一冊の本。

 

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 「解読100万語!ペーパーバックへの道」酒井邦英著 ちくま学芸文庫

ちらっとみてみたところ、「英語の原書(ペーパーバック)が辞書引きなしで、日本語に訳することなく、スラスラ読めるようになる」とか。

そんなことができたら素敵だけど、英語の学習本なんて実際やってみると途中で挫折してうまくいかないことが多いんだよな。

そう思いつつ、文庫本の手軽さゆえについつい購入してしまうのでした。

アパートに帰ってから読んでみると

ハリーポッターを原書で読めるようになった

・いままで英語を後ろから訳していたけれど、頭から読んでスラスラ読めるようになった

・小学生でも英語が読める

・読書嫌いだったけど洋書を読むようになったら読書にはまった

・外国人の会話が分かるようになった

などなど、素晴らしいエピソードの数々が。

 

うーん。そんなことってあるんでしょうか。

でも、どうせ院試の勉強で英語は必要。ついでに大学の演習でも英語は必要。

それなら一度試してみよう。

 

ということでこの本で紹介されていたSSSという多読研究会のホームページから入門セットを購入してみました。

www.seg.co.jp

入門セットの購入はこちらから↓

SINCE 2002

思えば初めてのネット通販で、怪しいところじゃないかな?ってドキドキしながら注文したのを覚えています。

多読学習法

SSSで進められている多読のシステムというのは簡単な英語の本をたくさん読んで、徐々に難しい本に移行していくというもの。

Penguin ReadersやCambridge English Readersなど、非英語圏の人に向けた簡単な英語で書かれた本のシリーズがあるんですね。

それぞれlevel別に本が出ていて、たとえばPenguin Readersのレベル0は200語の英語で書かれています。それで一つのお話が900語ぐらいで書かれている。普通に中学校、高校と英語学習をしてきた人にとっては苦がなく読める分量だと思います。絵が多く、読みやすいです。難しい文法や言い回しなどが出てくると、学校英語の癖でどうしても後ろから日本語に訳して読もうとしてしまいますが、簡単な英語を読むことで「訳する」という癖を消すことができます。

 

また、「快読!100万語」では読むスピードも重視していますので、読書にかかる時間を測っていきます。主要なreadersシリーズの総文字数はSSSのホームページで公開されているので、時間を測ることで、1分あたりにどのぐらいの文字を読むことができたのか知ることができるのです。このスピードがある程度上がれば、つぎのレベルの本に進むことができます。スピードを上げるためには日本語訳をしている暇はないし、辞書を引いている手間もかけられません。分からない単語が出てきても、絵や前後の文章から推測するようにする、あるいは飛ばす必要があります。

・辞書を引かない

・訳さない

・難しい本・合わない本はどんどん挫折してOK.面白いと思った本をとことん読む

が、酒井さんの勧める多読の極意です。

 

半信半疑で始めた私でしたが、読み進めるうちにすっかりはまってしまいました。最初のうちはたくさん本を買わなくてはいけないので、ちょっとお金がかかります。でも英会話教室にいくよりはずっと安いです。後で気が付いたのですが、大学の外国語センターにはreadersシリーズが山のようにあって、これをタダで借りることができました。図書館によってはreadersシリーズや英語の絵本が置いてあるところもあります。最近では英語の多読アプリもあるので、私が多読を始めた10年前よりコスパは良くなっているのではないでしょうか。

 

多読のシステムを英語学習に取り入れたら、本当に日本の英語教育は一変すると思います。読書の喜び、英語の喜びを学生にもっと知ってもらいたいなあ。

 

そう、多読の面白みは普通の読書の面白さを数倍にした感じです。作品自体の面白さに加え、「私、英語が読めている!」という脳内の興奮がやばかったです。大学時代~卒業後数年はひたすら英語の本ばっかり読んでいました。特にはまったのはアガサ・クリスティ

しかし、しばらく別の勉強にふらふらしていた最近ではめっきり英語を勉強していないことに気が付いて…

もう一度読んでみたらlevel4でもちょっときつくなっている…

これではもったいないのでもう一度英語の本を読もうかなと思っています。

おもしろい本に会ったら、ここで感想を書くかもしれません。

 

 

解析学について

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佛教大学で高校数学教諭免許を取得する際に必要な専門科目は大まかに分けて「代数学」「幾何学」「解析学」「確率論」「プログラミング」「データ解析」です。今回は「解析学」についての学習経験を書きます。

 

文系出身の私にとって専門科目は興味深いながらも難しいものが多かったのですが、一番楽だったのはこの「解析学」でした。

解析学」というと難しいイメージがあるかもしれませんが、要は高校時代の微分積分の延長と考えればよろしいと思います。

計算の規則を身に着ければ、すらすら解けるようになります。

 

そして、その計算方法を身につけられたのは、この本のおかげです。

 

 

「やさしく学べる微分積分石村園子

代数学でも紹介した石村園子さんの「やさしく学べるシリーズ」の微分積分バージョンです。大変わかりやすい内容で、演習も豊富です。正直教科書よりこちらを読み込んだ方がずっとテスト対策になります。カバーしている範囲が広いので、この一冊で入門科目だけでなく、スクーリングの「解析学演習」対策もできてしまうといった万能の参考書です。

この一冊をやりこんだため、レポートもテストも楽にクリアでき、スクーリングに至っては100点満点を記録できました。

 

もう一冊紹介するとすれば、教科書著者の本で

 

 「パワーアップ 微分積分」長田尚著

ぐらいでしょうか。教科書と内容が共通しており、演習問題が豊富なので、「やさしく学べる微分積分」で問題量が不足していると考えるならこちらも目を通しておくとよいかもしれません。

 微分積分について

高校時代、微分積分の意味をあまり深く学ぶことはできず、ただのややこしい計算科目のように思っていたのですが、大学で微分積分を見直したとき、「意味のある世界」として認識しなおすことができたのは大きかったと思います。

微分積分の関係は本当によくできていて、自分が数学を教えるときも極力この意味を教えてあげたいと思いながらやってきました(でも時間がなくてうまく伝えることができないんですよね。)

微分積分嫌いの高校生にぜひ、目を通してほしいのがこちらの本です。

 

微分積分の意味が分かるー数学の風景が見える」野崎昭弘他著

見開き一ページにテーマをギュッと凝縮してある良い本です。微分積分の全体像を捜し歩いていた大学時代に一番ピタッとはまった本です。野崎さんの本は文系にもわかりやすく、直感的に数学をつかみやすくしてくれます。絶版している可能性がありますが、古本屋さんや図書館で探してもよいので、一度目を通してほしいなー(というか再販してほしい)と思っています。

線形代数について

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佛大の幾何は難しいと書きましたが、

kotatu.hateblo.jp

線形代数については普通です。

正確には「線形代数及び整数論」という科目です。

レポートでは線形代数(数Ⅲであつかう行列式の発展版)を中心に、スクーリングでは整数論を中心に勉強します。

整数論は昔は発展項目でしたが、現在では文系の学生でも勉強しなければならない分野なので押さえておきたいところですね。

私は大学時代は文系にもかかわらず、「暗号理論」にときめいて、教養授業として出席したり、その手の本を趣味で読んでいたりしたので、整数論の授業は楽しかったです。担当の教授もちょっとお茶目なおじいさんでとてもよかったです。

さて、線形代数及び整数論の場合、教科書が結構詳しくできているので、ざっと読むことで知識をつけることができますが、やはり書き方が固いのと練習不足に陥る可能性があります。

そこでお勧めなのが、この本。

 

教科書巻末でも参考文献として紹介されているのですが、「数学おばさん」を自称する石村園子さんの「やさしくまなべるシリーズ」です。

高校までの数学参考書には、塾講師が書いたかみ砕いた説明、豊富な演習が載っている素晴らしい参考書が山ほどありますが、大学数学になると途端に固い記述の本ばかりになってしまいますよね。

そんなあなたの救世主になるのがこのシリーズです。

よく使う公式をきちんとまとめ、豊富な演習とともに学ぶことができるので「大学受験勉強」を経験した人にとっては、とても学びやすい本なんですね。

この本をちゃんと勉強することで、線形代数の勉強はばっちりです。

 

 

あとは、整数論なんですが、教科書の問題をちゃんと見ておくだけでもなんとかなると思います。高校数学の分野で整数論を扱っている参考書もあるので、そちらを見るのも良いかと。

佐々木さんの整数論の本が一番まとまっていますかね。

 

また暗号理論はおもしろいのでブルーバックスなんかで知識を深めておくと楽しいかもしれません。

                              

位相(幾何学)を攻略!参考書や勉強法など

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こんばんは。

佛教大学通信教育部で高校数学教員免許を取得したときの話をします。

このとき、一番の難関だった科目は間違いなく幾何学でした。

幾何学というと、図形の勉強をすればいいと思いますか?

佛大の幾何ではほとんど一般的に言う図形は出てきません。

もっと広い意味での空間というものについて勉強します。

最初に論理や集合について学びます。

ド・モルガンの定理など高校数学で覚えがある方もいるのではないでしょうか。

あの集合論を空間にも適用してるかんじです。

正直、普通に高校数学で勉強する微積とか、三角関数とかとはかけ離れた世界です。空間の無限性のようなものが味わえる、ある意味哲学的な内容なのですが、とにかく記号が沢山出てきて意味不明です。レポートはパソコンで書きたい派の私でもあのややこしい記号を入力することができず、汚い字でごちゃごちゃのレポートを書き上げる羽目になりました。

ともかく教科書を読んだだけでは、どんな学問かもさっぱりわからない、当然レポートもかけないのでまずよりかみ砕いた解説をしている参考書が必須でした。

そこで見つけたのがこちらの本です。

 

 

 「なっとくする集合・位相」瀬山士郎

内容は佛大の幾何の教科書とかなりオーバーラップしていますが、教科書の3倍はある厚さのこの本、内容が丁寧で読者の興味を引き付けてくれる書き方をしています。作者の瀬山さんは教育学部の教授だそうで、教え方がうまいのでしょうか。高校数学の知識があれば、何とかついていける内容です。時々入る寓話?「ホテル・カントール」のお話も面白い。

 

 

      

次がこちら。30講シリーズから「集合への30講」と「位相への30講」です。「なっとくする集合・位相」にくらべると少し難しいのですが、直感的な例えをしている箇所では「そういうふうに考えるとわかりやすいな」と納得できるところが多々ありました。この本を読んでおいたことで、スクーリングの試験にも役に立ちました。30年近く前に出版されているという長く読み継がれてきた本です。章末問題を解いておくと実力アップにつながります。

 

「集合と位相 そのまま使える答えの書き方」

タイトルがまるで「解答を丸写しにしてね!」みたいな内容なので、びっくりしましたが実はとても分かりやすい集合と位相の解説本。最初に問題で使う概念がざっとまとめあがっていて、問題・解答・解説が提示されます。最初の概念をどのように使って解答を導くのかがよくわかる良書です。コンセプトは学生がつまずきやすいところをいかに解説するか。そのため、勉強していて?となるところをちゃんと説明してくれる「かゆいところにてがとどく」本です。数学のレポートというものは普通の文によるレポートとは違い、どのように書いてよいのか(とくに理数科外からの学習者は)戸惑うのですが、この本を見ると解答の書き方の基礎がばっちりわかるので大学数学の初学者には大変お勧めしたい。姉妹版に

 「微積分と集合 そのまま使える答えの書き方」

微分方程式 そのまま使える答えの書き方」があります。

 

 

実践的に問題をこなしたいときはこちらの本がおすすめです。

「すぐわかる代数」

このブログでたびたび取り上げている石村園子さんの本です。幾何というより集合論の演習に最適です。とても分かりやすく書かれているので、とっかかりの本としてとてもよいです。ただ後半の部分は佛大の幾何学には不要。「群」は範囲じゃないので。でも興味を持ったら勉強してみても良いと思います。

 

 

 

  

 「はじめよう 位相空間」には例題が多く載っており、解説が詳しいです。「解いてみよう 位相空間」の方は問題集ですが、レポートや単位認定試験の問題に似たものが出ています。チェックしておくと、問題が解きやすくなります。

問題演習系でもう一冊。

 

こちらも演習問題が豊富です。解説はあっさり目ですが、やはりレポートや単位認定試験の問題を解く参考になるでしょう。

 

基本的に私がやった勉強は

「なっとくする集合・位相」「30講シリーズ」で、「そもそもどういう勉強をするのか」といった概念をつかみ、

「集合と位相 そのまま使える答えの書き方」で問題演習をし、

他の演習問題系参考書をヒントにレポートや単位認定試験の解答を作るというパターンでした。

どうしてもレポートや単位認定試験の問題がわからないときは、インターネットで問題を検索すると同じようにレポートに困っている人からの投書とそれに対する回答が見れたこともあります。

もちろんこの回答を丸写しにしたら勉強にならないので、参考書で周辺知識を調べて自分の言葉で書き直す必要はありました。

佛大の幾何学攻略のためには、教科書以外にたくさんの本が必要でしたが、おかげで全くの宇宙語に見えた内容が、おぼろげながら見えてきた喜びを味わうことができました。

 

この記録が誰かの役に立てばいいなと思います。

 

 

佛教大学通信教育部で高等学校数学教諭免許取得を目指す人へ

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こんばんは。

私は8年ほど前に佛教大学で高等学校数学教諭免許を取得しました。

佛教大学が私にとって最初の通信大学体験でした。

その後、近畿大学放送大学と渡り歩きましたが、正直一番難しかったのは佛教大学での勉強でした。

(取ろうとした資格の種類が難しかったというのもありますが)

 

記憶が古びてしまう前にその時の学習記録を残しておきたいと思います。

 

通信大学の場合、テキスト学習→レポートを作成する→科目最終試験を受ける→単位認定という順番で単位を取得します。

佛教大学の場合、科目最終試験時は当日にすべての科目が載っている冊子が配られます。冊子の中には1科目につき数問の問題が掲載されていて、その場で発表された問題番号に習ってその中の一問のみを回答します。

 

問題冊子は持ち帰ることができます(近畿大学では前もって問題冊子が配られており、放送大学では問題冊子の持ち帰りは禁止。ただし、のちのちweb上で過去問がアップされます)。

 

問題冊子の中の問題はどうやらローテーションして出題されているらしく、試験対策の場合は冊子の中に載っている該当科目の問題すべてのバリエーションの解答を用意しておけば、たいていの場合対策ができるという感じです。ただし自分が作った解答が正解しているかどうかわかりませんので、試験当日までにブラッシュアップが必要です。ノートの持ち込みは禁止されているので暗記も必要ですね。

 

佛教大学で高等学校数学教員免許を取ろうとすると、まず教員系に共通の科目「日本国憲法」とか「生徒指導の方法」とか英語や体育の科目(体育といっても理論体育で実技は必要じゃないのですが)をそろえなくてはいけません。まあこちらは論述式もしくは丸暗記で解ける問題が多く、数をこなせばなんとか合格できると思います。レポートの難易度も普通です。(私は体育系の科目に全く興味が持てなかったので、ぎりぎりの合格点しか取れませんでしたが)

 

問題は数学専門科目の難易度です。

佛教大学で高校数学教員免許を取得するためには主に

線形代数整数論

微分積分解析学

・確率論・統計学

・論証・集合・位相(幾何学

の4分野を学ぶ必要があります。テキスト学習・レポート・単位認定試験で基礎科目を習得したら、次に応用科目に進みます。応用科目ではスクーリングを受け、最終テストで合格しなければなりません。最終テストの出題内容ははっきりいって何の情報もなく「謎」の一言に尽きます。

 

他にコンピュータープログラムを学ぶ授業も必須で

C言語

・HTML&CSS

Javascript

を勉強します。メディア授業で基礎を勉強してから、こちらもスクーリングを受けに佛教大学に出向かなければなりません。私の同期では北海道から受験しに来ていた人もいましたよ。プログラミングは結構好きな授業でした。結局今でもプログラミングの勉強をしているわけですが、やっぱり試験の内容は謎でした。

 

このように佛教大学で高等学校数学教諭免許を取るのは結構手間がかかります。手間がかかるだけなら何年も勉強を続ければいいのですが、問題は科目の難易度がかなり高いものがあるということです。

 

その筆頭が

論証・集合・位相(幾何学

です。

今はどうだか知りませんが、当時は「超難しい単位」とネット上でも有名でした。テキストは4科目中最も薄いのですが、内容はいくら読んでも「???」って感じの教科書です。スクーリングも激ムズでした。

余りに難しいので、この科目だけ別の大学で取ったという人もいました。

 

 

 

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