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FP2級とFP3級の試験範囲は結構似ている、というのが勉強を始めての感想です。しかし、当然2級の方が範囲が広いわけで…。
今回はFP2級特有の企業向け計算問題について、過去問を参考にしつつ、オリジナルの損益計算書に関わる練習問題を作成しました。
売上高 | 500 | |
売上原価 | 200 | |
A | 300 | |
販売費および一般管理費(人件費等) | 60 | |
B | 240 | |
営業外収益(受取利息や受取配当等) | 300 | |
営業外費用(支払利息等) | 150 | |
C | 390 | |
特別利益(固定資産の売却など臨時の収益) | 50 | |
特別損失(災害被害など臨時の損失) | 20 | |
D | 420 | |
法人税及び住民税額 | 10 | |
E | 410 |
問1 A~Eに当てはまる語句を答えましょう。
A 売上総利益(粗利益)
B 営業利益
C 経常利益
D 税引前当期利益
E 当期(純)利益
問2 売上高営業利益率を求めましょう。
営業利益÷売上高×100なので
240÷500×100=48%
問3 売上高経常利益を求めましょう。
経常利益÷売上高×100なので
390÷500×100=78%
問4 限界利益率を求めましょう。
300÷500×100=60%
問5 損益分岐点売上高を求めましょう。ただし、変動費=売上原価、固定費=販売費および一般管理費として計算してください。
費用には、変動費と固定費があります。変動費は売り上げが多ければ多いほど増える費用(仕入高や仕入れの経費)で、固定費は売り上げに関係なくかかる費用(電気代や人件費など)です。
売上に対する変動費の割合を「変動費率」と言い、変動費÷売上高で求めることができます。売上高×変動率で変動費を求めることができます。
仮に、100万円の売り上げに対し、変動費が50万かかるなら、変動率は50÷100×100=50%。このことから、200万の売上が出たら、200×50%(変動率)=100万円の変動費がかかるとわかります。
こたつねこ社の損益計算書を見ると、売上高500に対し売上原価=変動費が200なので、変動費率は200÷500=0.4です。
ここで、損益分岐点について考えます。
損益分岐点売上高というのは、「売上高=全費用」となる売上高。つまりもうけもなければ損もない、トントンの状態を表しています。損益分岐点売上高をXとおくと、次の等式を満たすXを求めればよいことになります。
X=変動費+固定費
X=(売上高×変動費率)+固定費=(X×変動費率)+固定費…①
と書き直します。分かっている数字をあてはめると
これを解いて
X=60/0.6=100が損益分岐点売上高となります。
ちなみに、損益分岐点売上高を求める公式は
固定費÷(1-変動費率)
1-変動費率=(売上高-変動費)÷売上高=売上総利益÷売上高=限界利益率であることから、上の公式は
固定費÷限界利益率ともいえる。
とされています。
この式は①を以下のように変形していくことで導くことができます。
X=(X×変動費率)+固定費
X-(X×変動費率)=固定費
X(1-変動費率)=固定費
X=固定費÷(1-変動費)
参考元:
FP2級の参考書には、こちらの本を使っています!損益分岐点売上高については残念ながら掲載されていませんが、コンパクトにまとまっているのに解説が丁寧でよみやすいです。試験範囲が広いので、最低限を教科書で抑えつつ、過去問を解いて知識を付け足していく形で勉強しようと思います。あと、3級の復習も大事ですね!